【レースレポート】E-VAX 活動報告:2022佐渡国際トライアスロン大会

2022佐渡国際トライアスロン大会


鉄人 矢崎選手の感動の長編レポート。
過去最高の成績を収めた佐渡アイアンマンの記録を是非ご堪能ください。
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大会名 2022佐渡国際トライアスロン大会
天候 曇り後晴れ
最高気温 29度
種目 Aタイプ スイム:4㎞ バイク:190km ラン42.2㎞(ロングディスタンス)
制限時間 6:00:00スタート21:30:00まで
参加人数 Aタイプ982名(完走714名)
リザルト 10時間56分27秒 総合14位(年代別2位)

自分含めたトライアスリート待望の日本最長大会!再び佐渡に参加出来る日をどれ程待ち焦がれたことか!

開催を信じての練習と準備の日々、全てはこの日の為に!大会運営と島民の皆様に心から感謝申し上げます。

今回コロナ対策の為、競技説明会のオンライン化、ボディナンバーを自分で貼るシールの導入、エイドの補給食の個包装、市街地を外れた海沿いのランコース等大幅な変更多々あり。

他の大会が次々に中止が相次ぎ全国から猛者が集まり、例年に比べてハードな大会でした。初参加でも他の大会だと上位の選手がゴロゴロいます。

以下各競技のレポート

前日及びレース前

主に変更されたランコースの下見とバイクパートの補給のチョイスに費やす。

ランコースはほぼ一直線の往復でBタイプや周回違いの選手との混戦が予想される。
大会当日は午前曇り午後晴れで気温上昇による日焼けと体温上昇を防ぐアームカバーの有無、バイクボトルのエネルギー用と塩分補給用の比率、エイドの補給食の個包装によるタイムロスを防ぐための自力での携帯の量などギリギリまで悩む。

アームカバーはスイム前からウェットスーツの下に装着、バイクボトルはモルテン×3とOS-1、ツールボックスに足攣り防止のアミノバイタル×8とありったけの塩飴、ラン用でウエストポーチにアミノバイタル×4と塩に決定。
事前に配られたボディナンバーシールも当日慌てない為貼っておく。

朝2時起き5時会場入り→最終登録を済ませトランジットにバイクと装備をセット→ウェットスーツを着て酔い止め飲んでスイムスタート地点へ。

3年ぶりの全ての成果を今ここに。

スイム

1周2km2回の周回コース。波は穏やかで絶好のコンディションでスタート、1周目は集団の力を利用するためほぼ真ん中に陣取る。苦手競技なのでバイクパートへの体力を温存する作戦。1000人近くの人数なので集団の中の水の抵抗は少ない、しかしバトルは激しく顔面を蹴られる事しばしば。

張り合うと体力を消費するため流れに身を任せ身体の力を抜く。

2周目からはバラけて間隔も広がり自力で泳ぐ割合が増えるも折返し地点は混雑しまたも顔面を蹴られ、ゴーグルが圧迫され右目が視界不良に。

水中で装着し直すのは困難なので覚悟を決めてラスト1kmそのまま泳ぎ切る。

ゴール後ウェットスーツ脱いでシャワーでアームカバーを存分に濡らしバイクパートへ。

スイムアップ
1周目42分41秒、2周目約46分

注)正確な各種目のリザルトが出るのはもう少しかかるので後程お知らせします。

バイク

忘れもしない前回大会での大ブレーキ、途中で調子を崩し失速し、ランパートで巻き返しを狙うも一歩及ばず!

この日この時のために新たな相棒としてcervelo P-Seriesを選び、ポジション、装備、トレーニング全てを見直して再び佐渡一周190kmへ!

今日までバックアップして下さった店長さんに心からの感謝を。

ほぼ全てが上手く行ったレースでした。

作戦としてZ坂60kmまで体力温存、坂降りてからギアチェンジ。それでもポジションが見事にはまり温存区間でも前回大会より平均時速が明らかに速い!雄大な佐渡の風景を横目にひたすら前進!

アームカバーとレッグカバー、新調したエアロヘルメット(Giro ECLIPSE)の冷却効果で熱中症によるブラックアウトも軽減、多めに積んだモルテンのお陰でエネルギー切れの不安も無く前走者を次々に捕らえ快調に進む。

大佐渡を超えて約100㎞地点の小佐渡に入ると選手の間が大分開き孤独な戦いへ、118㎞地点の水津ASで今大会始めてのコーラ接種、148㎞の赤泊ASで「通過順位60位前後」との報せを受け勇気をもらう。ペースを保ちつつ細かいアップダウンを超えて161km地点の小木ASへ。

例年は小木坂で大勢の前走者に追い付きヒルクライムで逆転が定番だが今年は前も後ろも間隔が広く一定のペースで。
最後の給水所の羽茂WSを超えてラストスパート、終盤で前走者を何人か捕らえランパートへ。

バイクパート
5時間58分33秒 最高時速60.6㎞平均31.6㎞

トランジットの時間を含まないバイクパートでは今までで最速!なお小木ASでトイレに立ち寄りましたがその間も時計は進めた上でのタイムです。

前回の借りは返した!

ラン

いよいよ得意のランパート。
今回は感染症予防のため市街地を避け海沿い往復7km6周回、アップダウンほぼ無しのフラットコース。

体感的に今まで参加した佐渡のランで一番キツかったです。
まず日陰が無い!街中で島民の皆様が出してくれる私設エイドもほぼ無い!!周回コースで様々なレベルの選手が混ざりあい例年の様に前走者を捕らえて勢いをつける戦術がやりにくい!!!

走る勢いや足の運びである程度は把握出来るものの周回遅れの選手の序盤で余力有りのパターンもしばしば。

バイクに引き続きランでもアームとレッグカバー装着したものの日射しの直火焼きで冷感の効き目が薄い!水を全身に浴びてようやく機能が回復する始末。

マップ上では本部と沢根の2つしかASが有りませんが途中で臨時に1ヵ所追加、海沿いの住人の方々も家からホース引いて水被せてくれますがAB両タイプの選手が混ざりあい大渋滞、順番待ちはタイムロスになるので泣く泣く諦めるパターン多し。バイクパートと真逆で人の流れに切れ目無し。

頼りになるのは今までの経験と己の力のみ!

覚悟を決めて1km4分半~5分でひたすら前へ、冷却効果を切らさない様に混雑の隙をついて水を浴びコーラをのみ塩をなめる。

前半2周目で別の大会に参加した選手と偶然出会い元気をいただく。前走者を抜かしても順位変動が全くわからないので終始気を抜かずに前へ。

21km過ぎでウエストポーチのアミノバイタル摂取、後半に備える。

後半に入るとBタイプの選手は減りAの選手が増えるも順位は検討もつかない。途中何度か心が折れそうになる。

ただし常に他の選手の表情を目にするため「辛いのは自分だけでは無い!まだ行ける!止まるな!」と己を奮い立たせ無我夢中で前へ。

ラストの1周はゴールテープ通過する事しか頭に無く、タイムの電光掲示板確認する余裕も無し。

長い戦いがようやく終わり、万感の思いを込めてゴール!!

ランパート
3時間20分34秒

総合タイム
10時間56分27秒
982名中14位(年代別2位)

総括

ゴール直後は自分の順位とタイムは全く把握出来ませんでした。

全てが終わりVAXの店長さんからのメールの報せが届いてようやく「佐渡島の忘れ物」を取り戻せた実感がわきました。

スイムでは実力不足の中出来る事を、バイクでは3年間の成果の全てを、ランは最早技術では無く執念で戦い抜きました。

お陰様で無事大きな戦いを終える事が出来ました。正確な各種目のタイムは又後程、週末の土日何れかに報告とお土産持ってお店にお伺いします。

おまけ
閉会式のジャンケン大会で始めて商品ゲット!まさか佐渡でツキを使い果たした?!

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